BtoB企業が自社の商品やサービスを紹介し、問い合わせや資料請求につなげるには、効果的なランディングページ(LP)が重要です。

ただし、BtoC向けのLPとは違い、BtoBでは購入までの検討期間が長く、複数の人が関わるため、見た目のデザインだけでは成果につながりません。

相手企業の担当者や決裁者が「この会社なら信頼できそう」「詳しく話を聞いてみたい」と思えるような、わかりやすく、納得感のある構成が必要です。

この記事では、BtoB企業がLPを制作する際に押さえておくべきポイントや成功事例、そして社内での意思決定をスムーズに進めるための視点を詳しく解説します。

BtoB向けのLP制作方法は2つ

BtoB企業のLP制作は主に内製で完結する方法とすべて外注する方法があります。

それぞれの方法の特徴を一覧表にまとめました。


内製
外注
コスト
安く抑えやすい 高めになる傾向
スピード
柔軟に対応できる 調整が必要な場合あり
クオリティ
ノウハウの有無によって左右される 高品質で仕上がる
マーケティング戦略
ノウハウの有無によって左右される 第三者視点での提案・改善が可能

内製と外注の強みとデメリット、発注するときに気を付けるポイントなどを見ていきましょう。

内製

内製化がうまくいくと、外注費用がかからず、修正なども臨機応変に社内で完結できるため、PDCAサイクルを迅速に回せるメリットがあります。

しかし、BtoB向けのLPの構成や内容はBtoC向けの内容と訴求ポイントなどが異なるため、作ったもののターゲティングがうまくできずに、思うような成果が上げられないこともあります。

修正など余計なリソースを使ってしまい、結果として普通に外注するよりも割高になるケースも多いです。

BtoB向けのLPの制作の経験があり、成果まで追って計測したことがある場合は内製でも結果が期待できますが、LP制作の経験が浅い場合は、最初から外注にした方が結果として割安になるかもしれません。

外注

LP制作は、予算をしっかり組んで外注した方が良い結果を得やすいです。

しかし、本当に良い結果を求める場合、確かな制作業者選びが必要です。

BtoB企業向けのLPを制作できる業者やフリーランスを選びましょう。

単に制作だけで終わるのではなく、制作後の効果測定まで請け負ってくれる依頼先がベストです。

BtoC形式のLP制作経験がある業者は多いですが、BtoB向けのLP制作で実績を持っている業者はあまり多くありません。

依頼先を選ぶ時は、BtoB向けのLP制作の実績の有無をしっかり確認しましょう。

BtoB向けLPの制作フロー

LP制作の段階では、依頼者とLP制作業者が情報を共有しながら完成を目指します。

依頼者とLP制作業者の協力体制を一覧表にまとめました。

LP制作フロー
依頼者
LP制作業者
業者選定 ×
目的とターゲットの明確化
市場調査・競合分析 △(情報提供)
構成案・ワイヤーフレームの作成 △(チェック、修正指摘)
LP原稿制作 △(チェック、修正指摘)
LPデザイン制作 △(チェック、修正指摘)
コーディング △(チェック、修正指摘)
テスト △(チェック、修正指摘)
公開 ×

続いて、BtoB向けのLP制作のフローを紹介します。

内製の場合は業者選定の手順がないので、STEP2からのスタートです。

STEP1:業者選定

LP制作を外注する場合は、まず業者の選定から行います。

業者選びにおいて、何よりも大切なのはBtoB向けLPの制作実績です。

同業種の導入経験の有無は特に大切なポイントです。

また、目標達成に向けた戦略設計や構成など、根本的な支援の有無も見逃せません。

支援体制には、目標達成に向けたコミットの姿勢や、運用や改善フェーズの対応力も含まれます。

伴走式のLP制作支援を行ってくれる業者なら心強いでしょう。

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STEP2:目的とターゲットの明確化(ヒアリング)

LP制作において、目的とターゲットの明確化は最初の重要なステップです。

この段階で決めるべきことは、以下の点です。

  • LPの最終目標: 何を達成したいのか? (例: 商品購入、資料請求、問い合わせ、会員登録など)
  • ターゲット層: 誰にLPを見てもらいたいのか? (業種・職種・意思決定者/現場担当者など、具体的なペルソナを設定)
  • ターゲットの課題・ニーズ: ターゲットが抱える問題や求めているものは何か?
  • LPで提供する価値・解決策: その課題やニーズに対し、LPがどのように役立つのか?

目的とターゲットを明確にすることで、LPの構成やコンテンツ、デザインが一貫性を持ち、効果的なLP制作が可能になります。

目的とターゲットの明確化ができたら、KPIの設計も行います。

CV率やリード数、獲得単価(CPL)など、分析に必要な指標を決めましょう。

STEP3:市場調査・競合分析

市場調査・競合分析はLPの品質を左右する大事なフェーズです。

市場調査では、ターゲット層のニーズとトレンド、市場全体の規模と動向を把握します。

顧客の抱えている課題と具体的な解決策を徹底的に調査し、考え抜いたものをLPに反映させなければいけません。

競合分析では、同業他社や類似サービスのLPを徹底的に調査します。

競合のLPがどのようなデザインやキャッチコピーで訴求しているのか、自社の強みと差別化ポイントを明確にすることが求められます。

STEP4:構成案・ワイヤーフレームの作成

構成案やワイヤーフレームの作成は、LPの設計図ともいうべき大事な工程です。

LPにおける構成とは、LPに含める情報(コンテンツ)をリストアップし、どのような順番で配置するか、どのようなメッセージを伝えるかを文章として整理したものです。

購買に至る顧客の心理的フローを考えつつ、ファーストビュー、ボディ、クロージングという基本的な流れを考えます。

ワイヤーフレームは、構成案に基づいて画像、テキスト、ボタンなどのLPの各要素をどこに、どのくらいの大きさで配置するかを、線と図で視覚的に示したものです。

デザインや色などは含まれず、あくまでもレイアウトと情報配置の枠組みを作ります。

構成案とワイヤーフレームを共有することで、認識のズレを防ぎつつ、しっかりしたLPの土台を築くことができます。

STEP5:LP原稿制作

LP原稿制作は、構成案とワイヤーフレームで作成した設計図に具体的な言葉を書き込んでいく作業です。

ターゲットの心に響く行動を促すためのキャッチコピー、魅力的な商品説明文、顧客の声、クロージングへと誘導するCTA(Call To Action)など、あらゆるテキストコンテンツを作成します。

原稿作成の段階では、ターゲットが抱える課題に寄り添いつつ、LPで提供できる価値や解決策を明確に伝えることがより重要になります。

SEOを意識したキーワード選定を入念に行えば、検索流入も見込めるようになるでしょう。

STEP6:LPデザイン制作

LPデザイン制作は、LP原稿で作成したコンテンツを視覚的に表現するための大切な工程です。

ワイヤーフレームを基に、ブランドイメージに見合った配色やフォント、写真、イラストなどを選定し、より訴求力のあるレイアウトへ落とし込みます。

LPデザインで重要なポイントは、ターゲット層に響くデザインと視覚的に情報を理解しやすい構成です。

ボタン配置や導線のわかりやすさ、スマートフォンに優しいレスポンシブデザインを取り入れつつ、ユーザーにストレスを与えずに次の行動へスムーズに進めるように設計します。

STEP7:コーディング

最後の仕上げはコーディングです。

コーディングとは、視覚的要素をWebブラウザで表示できるようにするための、プログラミング技術のことを言います。

コーディングに用いられる主な言語は、HTMLやCSS、JavaScriptの3つです。

HTMLはページの骨組みを構成し、CSSはデザインの見た目を整えます。

JavaScriptは、動きやインタラクティブな要素を担当します。

コーディングに求められるものは、表示速度や動作の安定性の確保、レスポンシブデザイン、SEO内部対策などです。

STEP8:テスト

コーディングが終わったら、公開前の最終テストを行います。

テストは、LPが思った通りに動いてくれるか、あらゆる環境で快適に閲覧できるかを確認する重要なプロセスです。

テストでの具体的なチェックポイントは次のとおりです。

  • PCやスマートフォン、タブレットなどさまざまなデバイスで見た時に表示崩れがないか
  • 主要なブラウザで正しく表示されるか
  • 画像が正しく表示され、リンクがうまく遷移しているか

その他には、読み込み速度フォームの反応速度なども確認します。

STEP9:公開

公開前のテストで問題がないことを確認できたら、LPをWEB上に公開します。

公開をもってLP制作自体は完了となりますが、効果を最大限に引き出すためには、公開後の運用・改善が欠かせません。

LPの公開後は、アクセス数やコンバージョン率、滞在時間など、定期的な効果測定が必要です。

必要に応じてA/Bテストを行い、文章やデザインの最適化を図ることで、LPの品質はより向上していくでしょう。

BtoB向けLPの制作費用の相場

LP制作の依頼費用は幅広く、その価格差は数百万円に及ぶこともあります。

価格差が生じる主な理由は次の通りです。

  • 依頼する作業範囲
  • LPのボリュームとコンテンツの種類
  • デザインの複雑さと質
  • 制作会社の規模や実績とノウハウの共有
  • 公開後のサポート・運用

制作のみを依頼する場合は、30万〜100万円程度です。

構成やコピーライティング、デザイン一式までを含めると50万〜150万円程度、伴走型のサポートまで依頼した場合は、プラス月額10万〜30万円前後かかります。

BtoB向けLPは凝れば良い!高ければ良いというわけではない!

LP制作で大事なポイントは「ターゲットに対して商品やサービス内容を一目でわかるほどに、定量的に伝えられる内容であるか?」に尽きます。

簡潔さは、BtoCのLP制作と大きく異なるポイントの一つです。

デザインにこだわり抜くほど良い、というわけではありません。

たとえ内容がシンプルであっても、ブレない訴求力があれば、BtoBのLPでも十分成果が見込めます。

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BtoB向けLP制作で成果を左右するポイント

BtoB企業のLP制作はBtoCと同じような感覚で制作しても成果が出にくいです。

BtoB向けのLP制作で欠かせないポイントは次の4点です。

  • 1ターゲット1LPでピンポイントで訴求する
  • CVポイントは複数用意する
  • 導入事例を制作し、第三者目線を強化する
  • 簡潔で分かりやすい定量的な説明

それぞれについて詳しく紹介します。

1ターゲット1LPでピンポイントで訴求する

BtoB向けのLPは、凝りに凝ったデザインよりもシンプルかつわかりやすい説明と、ターゲットにピンポイントに届くワードが散りばめられたLPの方が成果が出やすい傾向があります。

そのため一つのLPをこだわって仕上げるよりも、1ターゲット1LPで複数のターゲットに向けて制作する方法がおすすめです。

1つ100万円で作ったLPを10のターゲットに全部使うよりも、1つ10万円で作ったLPをそれぞれのターゲットに最適化して発信した方が、CVを見込むことができます。

CVポイントは複数用意する

LP制作において、CV発生ポイントを複数設けることは鉄則と言っても過言ではありません。

CV発生ポイントを複数に分けるのは、ユーザーの閲覧状況や心理状態に合わせて、最適なタイミングで行動を促すためです。

たとえば、LPのファーストビューには資料請求ボタン、LP中盤の詳細説明後には問い合わせフォームへのリンク、そしてLPの最下部には再度購入ボタンを設置するなど、複数の配置パターンを試行錯誤しながら調整します。

ユーザーの疑問が解消され、購入意欲が高まった瞬間に即座に行動できるように、気の利いた箇所にCVポイントを設けましょう。

導入事例を制作し、第三者目線を強化する

ターゲットとなるユーザー層は、実際にサービスや商品を利用した顧客のリアルな声を重視する傾向があります。

LP制作において、お客様の声や導入事例など、第三者目線からの評価を盛り込むことはとても重要です。

詳細な導入事例があれば、LPで紹介するサービスの本質的な価値を証明できます。

共感を生み、信頼性を高められれば、購入や申し込みへの心理的なハードルを下げることも可能です。

簡潔で分かりやすい定量的な説明

BtoB向けのLPにおいて、製品やサービスの価値を伝える際には、簡潔でわかりやすい定量的な説明が重要です。

具体的な数字やデータを用いると、漠然とした説明よりもはるかに説得力が増します。

また、LPで提供するメリットを客観的に理解しやすくなる効果もあります。

定量的な説明の具体例は、「顧客満足度95%」「導入企業のコストを平均20%削減」「3ヶ月で売上1.5倍達成」などの数値です。

具体的な数値は信頼性を高め、ユーザーの行動を促すことにつながります。

曖昧な表現を避け、数字を効果的に使うことで、LPの訴求力を最大限に引き出すことができます。

BtoB向けLP制作に強い会社4選

BtoB向けのLP制作に強みをもつ会社を4つピックアップしました。

  • フィールドエックス合同会社
  • 株式会社アドミューズ
  • 株式会社ユニオンネット
  • コンバージョンラボ

それぞれの会社の特徴や強みを詳しく紹介します。

フィールドエックス合同会社

フィールドエックス合同会社は、BtoB集客に特化したLP制作を強みとするWEBマーケティング会社です。

「成果の出るLPを低コストで作成したい」というニーズに応えるべく、ライティング・デザイン・コーディング込みで25万円からという明瞭な価格設定をしています。

特徴は、成果実証済みの「売れるフォーマット」を活用している点です。

自社やクライアント案件で実際に成果を出したノウハウをもとに構築されたテンプレートを活用し、工数を抑えながらも集客力の高いLPをスピーディーに制作することが可能です。

これまでに、士業・IT企業・コンサル・受託ビジネスなど多数のBtoB企業が導入し、たとえば広告CPAが9,000円台に抑えられたり、2ヶ月で6件の業務提携を獲得したりというケースもあります。

「とにかく成果を出したい。だけど予算は限られている。」といった悩みを抱える中小・スモールBtoB企業のLP制作に特におすすめです。

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株式会社アドミューズ

株式会社アドミューズは、BtoB分野の中でもIT企業や製造業向けのLP制作に強みをもつホームページ制作会社です。

IT分野でのコンテンツ提供実績は、年間300本以上にもなります。

「IT企業特化型」や「製造業特化型」など、わかりやすいプランが用意されているのは、アドミューズの魅力の一つです。

製造業の分野では、20年間にわたるノウハウの蓄積を惜しげもなく提供することで、一定の成果を出し続けました。

それに加えて、パンフレットや営業マニュアル、DMなど、売り上げをサポートするためのさまざまな施策も行っています。

株式会社ユニオンネット

株式会社ユニオンネットでは、BtoB事業に関するWebコンサルティングを中心に、さまざまなサポートを行っています。

クライアントからヒアリングした情報を元に、長期運用を視野に入れた緻密なWebサイト制作だけでなく、ターゲットに確実に訴求できるデザイン性の高さも強みの一つです。

Webサイト制作だけでなく、FacebookやLINEなどSNSを活用した販促も実施しています。

SNSを使ったブランディング動画の展開は、狙ったターゲットへ確実に訴求できる点が特徴です。

その他にはネット広告の運営代理も請け負っており、出稿キーワードや広告文、LP制作などによって、効果的なWebマーケティングをサポートしています。

コンバージョンラボ

コンバージョンラボは、日本ビジネスリサーチによるアンケートの結果、LP制作・改善支援サービス部門の3部門で高評価を獲得した実績のある会社です。

特にLP制作の分野では、今までに数多くの実績を残してきました。

Webサイトにて紹介されている導入事例では、コンバージョンラボの確かな実績を確認できます。

コンバージョンラボでは、コンバージョン率改善のポイントとして、次の3点を挙げています。

  • 業界や商品特性の理解と、ユーザーへ刺さるシナリオの設計
  • 論理的構成とユーザー感情に沿った広告
  • 実行と確かな改善の繰り返し

制作プランは、企画設計からLP制作の完了までを手がける「初期制作プラン」既存のLPの分析と改善提案をサポートする「LPお試し診断プラン」が用意されています。

コンサルティングからクリエイティブの領域に至るまで、幅広いサポートを実現できる点はコンバージョンラボの強みです。

BtoB企業のランディングページ制作の成功事例

LPはデザインが良ければ良い、内容が良ければ成果が出るというものではありません。

また制作費用が高ければ成果が出るというものではありません。

CVが取れるLPのポイントを押さえた制作が重要です。

弊社の「格安LP作成サービス」ではCVが取りやすいポイントを押さえたLP制作を業界でも非常に安い価格で提供が可能です。

実際にBtoBの企業さまで弊社の格安LP作成サービスで次のような成果を出しています。

WEBサイト制作・広告運用会社
新規集客の仕組みとしてフォーム営業からLPに集客する流れができ、公開初月から月15万円の案件など2件獲得できました。以前から自社案件こそ後回しになりがちでしたが、LP制作を依頼して1ヶ月後には集客スタートできていたので依頼して正解でした。

引用元:導入事例インタビュー | フィールドエックス合同会社

社労士事務所
ニーズが顕在化した顧客に絞ったWeb広告とLPを作成していただき、1か月半で11件の問い合わせや2件の受注を獲得できました。広告費も10万円程度に抑えることができ正直驚いています。

引用元:導入事例インタビュー | フィールドエックス合同会社

セミナープロデュース、マーケティング支援会社
他の広告代理店に任せる場合、少なくとも月額30万円以上の予算が必要です。その点FIELD-Xさんは10万円以下の小予算でも丁寧に運用してくれたのが良かったですね。私が客観視できない強みなどを分析してくれて、マーケットイン目線で落としこんだLPを制作いただきました。そこを基点に新サービスを複数展開できたのは大きな収穫です。

引用元:導入事例インタビュー | フィールドエックス合同会社

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成果を出せるBtoB向けLPを制作しよう!

LP制作には自分で制作する内製と制作会社に依頼する外注がありますが、ノウハウを持っていない場合は制作会社へ外注することをおすすめします。

LP制作にかかる費用は、依頼する範囲やサイトの内容によって大きく変動しますが、一概にお金をかけたから良いLPができる、というわけではありません。

BtoB向けのLP制作を依頼する場合は、開示されている実績やノウハウを参考に制作会社を選びましょう。

BtoCの分野で実績がある制作会社でも、BtoB向けのLP制作は苦手としているケースも多いです。

実績やノウハウの他に、制作後のサポートまで具体的にサポート内容を提示している制作会社ならより安心です。

導入実績の有無もチェックして、より良い制作会社を選びましょう。